産後の育児休暇は、最長1年半までとされていた現行の雇用保険関連法ですが、
2017年3月31日に行われた参議院本会議において、期間延長の内容が各党の賛成多数で可決され、成立しました。
法律では、現在、最長で1年半となっている育児休業の期間について、待機児童の問題が解消しないことを踏まえ、子どもが保育所に入れない場合などに限り、ことし10月から2年まで延長するとしています。
(NHK・NEWS WEBより引用)
育児休業の期間が延長された背景には、
- 働くママが増えた
- 保育所が不足している
など、働きたくても働けない状況にある主婦の就業状況を改善することがあげられます。
育児休業が1年半から2年に延長となることで、働きたい主婦にとってどのような効果が期待されるのか、まとめました。
この記事でわかること
育児休業が2年になることで期待できる効果
保育所に入所しやすくなる
全国で待機児童問題が深刻ですね。とくに0才~1歳までの乳幼児をもつ母親にとって、保育園に入れるかどうかは死活問題です。
0歳が難しいから満1歳になってから… と考える方も多いですが、1歳クラスでも待機児童が100人なんて保育園もあるでしょう。
保育園に入園したら、すぐに子供を預けてフルタイムで働けるわけではありません。
1週間~1ヶ月程度の試し保育があり、早い時間のお迎えとなります。また、通い始めてすぐは生活リズムができず体調を崩してしまう子供がとても多く、仕事どころではなくなることも。
保育所への入所は、学年が繰り上がる4月がもっとも入りやすく、次いで10月・2月など異動シーズンとなります。
育児休業が2年間取れれば、子供の月齢と入所のしやすい時期が重なりやすくなるでしょう。
子供の成長を見守れる
子供の成長は個々に違い、満1歳で歩ける子がいれば1歳半でもよちよち歩きの子もいます。
保育園には、経験豊富な保育士たちいて、子供の安全と健康を守るためにつねに手をかけくれるはずです。
ですが、母親にとっては不安なことも多いですよね。
食べムラがある、人見知りをする、まだしっかりと歩けない。保育園に通うことで成長できる面もたくさんありますが、その成長過程を自分もそばで支えたいと感じるでしょう。
ママの復職が産後2年まで伸びれば、これまでよりも長い時間を子育てに専念できるようになります。
育児休業の延長で企業のサポート体制はどう変わるか
法律上、育児休業が2年まで延長されても、ワーキングマザーに対する理解が企業側になければ、活用が難しいでしょう。
「育児休業は1年まででお願いします」と会社に言われてしまうケースや、1年以内・できるだけ早く復職するように求める企業もあるそうです。
実際にどこまで企業の理解が得られるかという問題はありますが、
働きたいのに働けない主婦にとって大きな助けになることを期待しましょう。